episode 7

“ from my window ”

写真家 アンドレ・ケルテスが晩年を過ごしたニューヨークのアパート12階の窓辺
妻 エリザベスのガラスの胸像

 

“ from my window / a ma fenetre ” 1981
Andre Kertesz

1937年、ナチスの迫害を逃れるため、長く拠点にしていたパリを離れ、妻とともにアメリカ・ニューヨークへ亡命した写真家 アンドレ・ケルテス Andre Kertesz(1894-1985)84歳時の作品集。

ニューヨークのワシントン・スクエア・ガーデンを見下ろすアパート12階の自宅の北側の窓辺で、ガラスの胸像やオブジェ、窓からの風景をポラロイドSX-70で写した作品群。

2つあったと言われる象徴的なガラスの胸像は、1つは1977年に先立たれた最愛の妻エリザベスが本屋のショーウィンドウで見つけて大切にしていたものであり、もう1つは後にケルテス自身が見つけたものであった。

ハンガリーを出てパリで写真家として活躍し、そして最後はニューヨークへと逃れ住んだケルテス。

妻と2人暮らしたこのアパート12階の窓辺を写したポラロイド写真から、今の時代を生きる私たちは何を感じとるのか?


[design / デザイン]

アンドレ・ケルテスAndre Kertezの作品集“ from my window / a ma fenetre ”に被写体として登場する象徴的なガラスの胸像にインスパイアされた形象。

中身のつまった無垢なガラスの胸像のイメージにより、リングのデザインもK10YG、925SVともに無垢な製法。

[behind / 制作過程]

コロナ禍下の自粛期間(2020年4-5月)、多くの時間を自宅で過ごすこととなったその状景と、アンドレ・ケルテスが晩年に一人で過ごした部屋で窓際のオブジェや窓の外の光景を撮していったであろう日々とが重なるように感じられたことで、from my windowのリングが生み出されました。